エリートな彼に恋してる。(更新停止中)
奏はゆっくり歩いてあたしに近寄る。
あたしの鼓動が大きくなる。
怖い。
でも……
「馬鹿野郎」
奏はあたしの前にしゃがみ込む。
そして、あたしの瞳を覗き込んだ。
怒りに満ちていると思ったのに、その瞳は悲しそうで。
どうしてそんな顔するの?
「お前はガードが緩いんだよ」
奏はあたしの頬に手を添える。
間近で視線がぶつかった。
顔がぼっと赤くなって。
だけど、胸がきゅんと切なく鳴る。