エリートな彼に恋してる。(更新停止中)
「篠山、昨日言っていた議事録の件だけど……」
遠慮がちに言う海崎さんに、
「出来ました」
分厚い書類の束を渡す。
海崎さんはあんぐりと口を開けてあたしを見ていた。
そして……
「篠山さん。
メーカーに聞いた件ですが」
そう言ってあたしのデスクに来る奏。
あたしは彼の持っている書類をぶんどり目を通す。
奏からは相変わらず堅物オーラが出ていたが、エンジンのかかったあたしにはどうってことなかった。
むしろ、なんで今まで怖がっていたのだろう。
今のあたしには、怖いものなんて何もない。
強いて言えば、仕事で大失敗を犯すことだ。