エリートな彼に恋してる。(更新停止中)
「篠山、やっぱり笑ってるほうがいいよ」
海崎さんはあたしにそう言ってくれた。
「どう?少しはマシになった?」
「はい!おかげさまで」
あたしは海崎さんに言う。
海崎さんは良かったと、相変わらず人のいい笑顔で笑っていた。
奏とは大違い。
海崎さんは大人で、優しくて、気配りも出来て。
海崎さんみたいな男性を捕まえたら、幸せになれるのかもしれない。
いや……
でも、海崎さんはイケメンだ。
社内でも海崎さんを狙っている人はたくさんいる……という噂だ。
奏もイケメンだけど。
ただ、会社では目立たない真面目キャラぶってるだけで……
すぐに奏のことを考えてしまうあたしは、慌てて首を振った。
奏のことはもういいんだ。
あたしは、新しい一歩を踏み出したんだから。
「じゃ、運動もしたし、飯でも食べに行くか」
海崎さんは当然のように言う。
「はい!」
そう返事をしてからふと思った。
あたし、海崎さんと二人きり。
これって……デートとも取れるよね。
だけど、海崎さんはきっとあたしのこと、女性として見ていない。
あたしに恋愛相談するくらいだし。
あたしは喜んで海崎さんの隣に並んだ。