エリートな彼に恋してる。(更新停止中)





「篠山、やっぱり笑ってるほうがいいよ」




海崎さんはあたしにそう言ってくれた。




「どう?少しはマシになった?」



「はい!おかげさまで」




あたしは海崎さんに言う。

海崎さんは良かったと、相変わらず人のいい笑顔で笑っていた。

奏とは大違い。

海崎さんは大人で、優しくて、気配りも出来て。

海崎さんみたいな男性を捕まえたら、幸せになれるのかもしれない。




いや……

でも、海崎さんはイケメンだ。

社内でも海崎さんを狙っている人はたくさんいる……という噂だ。

奏もイケメンだけど。

ただ、会社では目立たない真面目キャラぶってるだけで……




すぐに奏のことを考えてしまうあたしは、慌てて首を振った。





奏のことはもういいんだ。

あたしは、新しい一歩を踏み出したんだから。






「じゃ、運動もしたし、飯でも食べに行くか」




海崎さんは当然のように言う。




「はい!」




そう返事をしてからふと思った。

あたし、海崎さんと二人きり。

これって……デートとも取れるよね。

だけど、海崎さんはきっとあたしのこと、女性として見ていない。

あたしに恋愛相談するくらいだし。




あたしは喜んで海崎さんの隣に並んだ。





< 159 / 194 >

この作品をシェア

pagetop