エリートな彼に恋してる。(更新停止中)
「ダサっ」
思わずそう零した時……
試合終了のホイッスルが鳴った。
結果は圧勝。
ほとんどがあたしの攻撃だ。
まだまだやるじゃん!
「篠山ー!」
走ってくる海崎さんと、ハイタッチを交わす。
そんな海崎さんに、葉子はまだまだべったりで。
「海崎さん。
あたしの試合も観てよぉ」
たいして気合いも入っていないのに、そう言いながら海崎さんを連行していった。
海崎さんよりも葉子が上。
葉子……恐るべし!
「すげーっすね、篠山さん!」
あたしを馬鹿にしていた男子たちも、目を輝かせていて。
「篠山さんの独り勝ちじゃないっすか!!」
なんて、態度を改める。
「まあね。
てか、あたしの足元にも及ばないチームメンバーもいるけど」
わざと冗談っぽく奏を見た。
黙っている奏も、この冗談に食いついてくれるかな。
他のみんなと仲良くしてくれるかな。
そう淡い期待を抱いたが……
エベレストより高い彼のプライドを傷つけたあたしは、それ相応の報いを受けることとなった。