エリートな彼に恋してる。(更新停止中)






それからというもの……





「篠山さん!

中谷さんは味方ですよ?」




そう言う後輩の静止を振り切って、奏からボールを奪おうとするあたし。

奏はそんなあたしを軽々交わし、どんどん点を入れていく。

奏が点を入れるたび、体育館から悲鳴が起こる。




くそ……

完全に持っていかれた!

悔しい!!


マジで悔しい!!






どれだけマークされても、さらりと敵を交わす。

そして、正確なパスを出す。

もちろん、あたしにパスは来ない。

そして、次々にシュートを決めていく。

ヤバい。

想像以上の上手さだ。

ムカつく。

だけど……

かっこいい。





シュートを決めた時の得意げな顔。

あの顔で、あたしを誘惑した。

胸がきゅんとして。

少しでも触れ合いたくて。

どんっとぶつかったりするだけで、触れた場所が焼けるように熱い。





あぁ……

こんなに屈辱的なことをされているのに、あたし、まだ奏に惹かれているの?





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