エリートな彼に恋してる。(更新停止中)
ボールが床に落ちる音を合図に、ゆっくりあたしを降ろしてくれる奏。
その優しい扱いに、再び胸がぎゅーっとなる。
奏、おかしいよ。
やめてよ。
いつもの奏らしくして!
あたしが顔を上げると……
唇に温かいものが当たる。
ピリッと電流が流れ、身体にどっと血が流れる。
奏らしくない、甘くて優しいキスだった。
まるで、あたしがとけてしまうような。
奏と一緒になってしまうような。
「……くなよ」
離れた唇から、奏の小さい声が漏れた。
「海崎さんのほう……行くなよ」