エリートな彼に恋してる。(更新停止中)
海崎さんのことは、あたしには分からない。
でも、こんな奏、初めて見た。
奏、あたしのこと、気にしてくれていたのかな?
もしかして、あたしのこと……
「俺、お前にちゃんと優しくするから……」
身体に震えが走る。
奏が好きだと実感する。
「だから、他の男のところに行くんじゃねーよ」
あぁ……
その言葉が、何より嬉しい。
顔が熱くなり、涙を必死で我慢した。
砂漠に雨が降るように、奏の言葉は渇いたあたしの心を潤していく。
不思議だな。
あたし、いつの間にかこんなに奏に惚れていたんだ。
奏がいなきゃ、生きられなくなってしまったんだ。
あたしは、ゆっくり手を伸ばした。
その手にゆっくりと指を絡める奏。
そして、あたしを見て優しく微笑む。
その笑顔を見れるなんて。
あたしをこんなにも大切に扱ってくれるなんて。
嘘みたい。
あたし……
きっと今、世界で一番幸せ者だ。