エリートな彼に恋してる。(更新停止中)
「奏。そういえば俺、すごいんだよ?」
「何だよ、急に」
ふっと笑う奏。
その様子は実に爽やかだ。
「この前、陽介と寿司の激辛ロシアンルーレットして。
俺、外れ一つも引かなかった!」
「俺は死亡……」
「運は俺の味方をする!!」
「お前ら馬鹿か。
てか、俺もしたかったし!」
奏はそう言って楽しそうに笑っていた。
クールなベーシスト酙のキャラ崩壊に驚いてはいられなかった。
あたしは、奏に釘付けだったから。
あれは……
中谷奏じゃないよね?
中谷は、あんな馬鹿な話はしないし、冗談も言わない。
きっと人違いだ。
あたし、敏感になっていただけだ。
あまりに中谷の存在が脅威で。
だって、中谷は冗談も通じない、くそ真面目エリートだから!