エリートな彼に恋してる。(更新停止中)
「吸いますか?」
中谷は前を向いたままあたしに煙草を差し出したが、
「いらなぁい……」
ぼーっとしたまま断るあたし。
中谷はあたしを困った顔で見た。
「あー、ほんとムカつく」
ぽつりと呟くあたし。
考えれば考えるほど、気に入らない。
仕事ではバリバリ。
期待のエース。
そして、プライベートは充実。
酙なんてすごい友達もいる。
天は二物を与えずなんて言うけど、それは中谷には当てはまらない。
中谷みたいな人には分からないんだ。
あたしが中谷のせいで、唯一の取り柄であった仕事の楽しみすら奪われていることを。