カタオモイ
3
☆☆☆
次の日、私は学校に朝早く連絡して、遅刻することにしました。
私、一応テストで赤点取ったことないので、留年する心配も怒られる心配もありません。
過去の私、グッジョブです!
私は学校の前を通り過ぎ、あの家へ向かいます。
自然とドキドキして、心拍数が上がります。
心臓、壊れないか心配です・・・。
着いたのは、3階建ての、私のお家よりは大きいアパート。
足音をたてないよう、静かに階段をあがります。
目的の場所は、3階の1番奥ですからね。
表札に名前はありませんが、ここはあの人の家。
愛しい愛しい、あの人の家。
1回深呼吸して、しゃがみます。
ポケットから針金を取り出し、鍵穴に差し込みます。
すぐにカタンッと鍵の開く音がします。
さすが私ですね!
扉を開くと、静かで暗い室内。
息を吸い込むと、あの人のにおいがします。
ああ・・・愛おしい。
私は階下に響かないよう、音を立てないで、そっと中を歩きます。
綺麗に整頓されていて、ますます大好きになりました。
机の上に乗るパソコンは、昨日ハッキングしたモノですね?
カレのパソコンになれるなんて、このパソコン幸せですね。
毎日、彼に触れるんですから。
この家も、この家具も。
ここにあるモノたちは、彼の全てを知る・・・。