カタオモイ



ああ・・・なんと羨ましい!

私も家具になってしまいたい!

屋根になって、彼を寒さや雨から守りたい。

椅子になって、彼を支えてあげたい。

ベッドになって、彼を休ませたい。




こんなことしている場合ではありません。

逮捕されるなんてごめんですから。



私は鞄の中に詰め込んできた、盗聴器だの小型カメラなどを取り出しました。

これは私の宝物です!

特別にお見せしましたから、他の人には言わないように。



私はそれを手に取り、色々な場所に設置しました。

ベッドやパソコンの近く、お風呂場、台所などに。

2個で1個の品物なので、映像も見られますし、声も聞けます。

可愛い寝言とか聞こえたりして。




きゃぁ~!

想像するだけで、恥ずかしいですぅ!!





さて、帰りましょうか。

もっといたいけど、長居は無用です。




時間はもうすぐお昼の時間。

お弁当渡さなくちゃ。



あの喜んだ笑顔が、見たいんです!

だから私は、全力で学校に向かった。





< 17 / 38 >

この作品をシェア

pagetop