カタオモイ



「エミノ!」


校門の前で、私は長谷律くんに会いました!

なんて嬉しい日なんでしょう!



「おはよ、エミノ」

「おはようございます、津くん。
でも、どうしてこんな所に?」

「朝、少し体調悪くてさ。
病院行ってから学校に来たんだ」

「ぐ、偶然ですね!
私も、病院へ行って来たんですよ」

「本当はこのまま帰ろうとしたんだけど、エミノの弁当食べたいなーって思っていてさ。
エミノの弁当のために学校に来たんだ」

「そうなんですか?
実は私もなんです。
帰ろうとしたんですけど、津くんにお弁当渡したいなって思いまして。
学校に来たんです」

「エミノも同じ気持ちだったのか。
なんか嬉しいな。
以心伝心みたいな感じでさ」



以心伝心、相思相愛。

私はこの言葉が大好き。

相手に愛されているんだと思えるから。



「エミノ、今度AiのCD、貸そうか?」

「え?良いんですか!?



あれ?



私Ai好きって言いましたっけ?」


「言ってたよ?
エミノ、自分で言ってたこと忘れたのか?
エミノは面白いなー」

「こ、子ども扱いしないでください!」






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