カタオモイ
お昼の時間です。
1番幸せです。
「いただきまーす!」
津くんが嬉しそうに、サンドウィッチをほおばります。
一緒につけたフルーツも、美味しそうに食べてくれます。
「ほほろでヘミノはさ。
ヘミノっへ、ほほはちとはへないの?」
・・・?
わかりません・・・。
飲み込んだ津くんは、言いなおした。
「ところでエミノはさ。
エミノって、友達とは食べないの?」
「友達、ですか。
私親しい子いないので。
津くんが来るまでは、ずっと一人でお弁当食べてましたから」
「そうなんだ・・・」
「津くんこそ、友達と食べないんですか?」
転入してきて数日たち、明るい津くんは、話せる子も沢山出来た。
勿論、その容姿から、女の子にも大人気。
それなのに、どうして私と食べているのだろう。
「・・・俺ね、仲良い子、作らないようにしているからね」
「え?」
少しだけ哀しそうな顔をした津くん。
どうしたのでしょうか・・・。