カタオモイ
私は、彼を愛した。
彼も私を愛してくれた。
私は、捨てられないよう、努力した。
精一杯おしゃれをして、デートに臨んだ。
お金がないと言っていたから、私が奢った。
勉強も人一倍頑張った。
「おめでとう滝川さん。
あなただけですよ、満点は」
「本当ですか?」
良い結果が出ても、私は努力した。
・・・なのに。
「ごめん滝川さん、僕と別れてくれない?」
突然の告白だった。
全てが真っ暗になった。
「・・・どうして?」
「滝川さんって、評判良いんだよね。
そんな評判良いと、心配になるし」
「心配?」