白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】

そういえば刹那のこのシャープな顔立ちは、受ける印象としては古雪教師に似ているかもしれない。
　



刹那は黙ったままだ。




「あ、の……？」
　



さすがに調子に乗りすぎたかと思った。



だって刹那、俯いて黙り込んじゃっている。



もしかして男子苦手だったとかだろうか。



それはまずいことをしたかもしれない。
まだ目を磨かないといかん。



「……刹那……？」
　



もう一度、恐る恐る声をかけると、ゆらりと刹那が顔をあげた。
険のある眼差し。

一瞬びくっとしてしまった。



お、怒ってる……。俺……何をした？




「君は……」