白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
トキさんに挨拶をしてから、自分までいる必要はないと言って辞したそうだ。
……ほんとのところ、こいつも二人きりにさせる気なんだろう。
二人して滝篠家を出た。
「ふーならもっと反対すると思ってた」
昨日に続き、刹那との帰り道だった。
刹那は俺にとって安定した位置、と言うか……すごく自然にいてくれるから、いいな。
「してるよ。実はものすごい反対してる。壱星を殴らなかったのが奇跡なくらいだよ」
でも。
「理波ちゃんがすきになった人で、相手も理波ちゃんをすきなら、俺は応援するだけだ」