白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
5 涙の理由とか
「雅風!」
「話を聞かせろー!」
「マジかよお前らーっ!」
俺は遁走していた。学校に来るなり取り囲まれたのだ。
……昨日の件だ。
「滝篠とお前の妹が付き合ってるってホントなのかーっ‼」
「妹じゃねえ姉ちゃんだよ!」
ついそれだけ反論してしまった。
『付き合ってるのはホントなのか!』
ちくしょう! 何でこんな目に遭うかな! 壱星は大丈夫なのか⁉
俺より直接的に関わってるのはあいつだろ⁉
「うあっ⁉」