白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
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始業ギリギリに諒平が戻ってきて、もう大丈夫だと言って俺を連れ出した。
莉音は真っ赤になった目を愛璃に見られて――何故か俺が愛璃にドスのきいた目で睨まれて――一緒にクラスに入った。
クラスに一番遅くに入ったのは初めてだった。
みんなから向けられる目は好奇。
諒平が確かに大丈夫だと言うだけの対応はしていてくれたようで、すぐに何かを訊かれたり冷やかされたり騒がれたりはしなかった。
壱星は大丈夫かなー。
なんて考えながら、放課後。
「おい雅風。お前の姉貴と五組の滝篠が付き合ってるってホント?」
『――――!』