白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】


「何であんたらなんだよ!」
 


初めて、この人たちに対して声を荒げた。



叫んだ瞬間、テーブルの上に元からあった白いものに目が行った。




《ちょっと、出かけてきます。ふーは絶対に来ないでね》
 



机に置かれたメモ。
 


ここに理波ちゃんはいない。



あいつら、理波ちゃんがいなくなったって言ってたから――
 




たぶんだけど、かなりあそこだ。
 



取って引き返し、俺はそのまま家を飛び出した。
 



家に誰か、残っていたかもしれないけれど。





確信があるのは、俺が帰っても、理波ちゃんがいなかったら、そこには誰もいないということ。




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