白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】


「何か起こったのか? 問題か?」



「ついに捨てる宣言されたよ。ま――元から俺らは捨てられた子同然だったけど。

……あいつらは問題だらけだ。刹那に言ったことはなかったけど、あの二人は完全に仕組まれた結婚だったんだ。

父親は会社の中で地位あるポストで、愛人が何人もいる。

母親はキャリアの人間で、理波ちゃんと俺を産んだことで中座しちまった仕事を取り返すように働いている。

今日だって何年かぶりに顔を見た。帰ってくることも稀。

今日はたまたま――二人がいるところに理波ちゃんが帰っちゃって、理波ちゃんが精神的にダメージ負ったんだと思う」
 



自分で、言葉が文章になっていないことはわかる。



上手く頭が動かないんだ。



支離滅裂過ぎる説明で、刹那に申し訳ないけど、これ以上を求められても今は無理だ。
 




俺は一度、説明を止めることにした。




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