白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】


「………」



「だから正直さ、」
 


足が、止まった。



今度は凹んでない。



いつもの呼吸点なだけだ。




「……ふー?」
 


つられてか、刹那も足を止めた。
 


正直、


「理波ちゃんが彼氏いるって言ったとき、すごく幸せそうで嬉しそうで、……俺も嬉しかったんだよ」
 


嬉しかったんだ。



「……ふー…」



「でもやっぱりたったたった一人の家族だから、すごく淋しい面もあった」
 


だめだな。
 


思うことと言うことが、一緒にならない。



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