白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】


「……俺がもっと早くに、理波ちゃんをあの家から放してやっていればよかったのに……」
 


あの鍵のない牢獄みたいな家。



理波ちゃんをあそこに繋いでいたのは、
「ふー。懺悔は後だ。今は理波ちゃんの無事を確認するのが先」
 


ぺしっと頭を叩かれた。



気持ちが一気に目の前に戻った。



「ああ……」
 


真っ直ぐ続く道の先の、理波ちゃん。




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