白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
「いや、勝手に入るのは気がひけるというか……」
「勝手じゃないよ。理波ちゃんの了解得てるんだから。それに……」
……それに……
「……もう理波ちゃんは嫁に行ったものと思って、俺も少し遠慮しなきゃならん気がする……」
「いちいち凹むなよ。そりゃ気のせいだ」
「でも!」
「うっさい。お前は理波ちゃんの弟なんだろ?
そこだけは、如何に滝篠くんだって入れない場所だよ。少しは自信持て」
「――――」
言葉でバシッとやられた。