白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】

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「いーじゃん。俺らもやるよ。な?」



「ああ、面白そう」



「想い出集めかー」



「楽しそうだね」
 


一年は八組まであり、南棟の二階と三階に教室がある。



学祭まで二週間を切ったこの日、みんな廊下まで賑わっていた。



「いー雰囲気だねー」



「上月はギスギスないからいいよねー」




俺たちも、恭輔、諒平と愛璃、刹那と小道具を作りながら教室を眺めていた。
 



今日で滝篠家にお世話になって二日目。



壱星と賭けた期限は明日。




なのに俺自身もギスギス感はない。




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