白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
食材を入れたエコバッグを受け取って、中身を検めている。
これは理波ちゃんがくれたもので、通学、私用問わず俺の鞄の中にはいつも入っている。
飯を作るのは理波ちゃんが上手いから、材料を買ってくるのは俺の役目。
たまーに俺も作るけど……もうね、野郎のメシでしかないんだよ。
雑なんだよ、総てが。
直しても矯正せないんだよ。
理波ちゃんは大学では心理学を専攻している。
人の相談とかをよく受けるから……カウンセラーにでもなるのかと思ったら、どうしてか専門を犯罪心理学にしちゃった……。
そこんとこ意味がわからなくて俺が凹む。
凹む理由はないんだけど、なんだかそんな心境なんだよ。