白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
あー……。
今日の報酬に教授の先輩たちから頂いたジュースを飲んでいた俺は、缶の縁を口に当てたまま黙った。
何て言うか……教授は、壱星本人には話したことがないって言っていたからなあ……。
……『母』とは言わずに、『じい様の娘』、って呼ぶんだな……。
「……肯定、だな」
「………」
それに対しても答えられない。
でも、否定も出来ないしな……。
「……きーたのは俺だけだぞ」
空になった缶をくわえて遊ぶ。