白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
「……どんな内容?」
「これまでと同じ。十位以下に落ちないこと。それだけだよ」
「それは……」
また、簡単な口で言ってくれたけど難しい内容を。
軽くやったみたいに思われるかもしれないけど、実はかなり難しいんだよ?
順位落とさないのって。
滝篠じゃないんだから。
「……それ、絶対?」
「絶対。高校生はまだ勉強しか与えられないのが本来なの。
いくらうちの状況だからってふーだってほんとはバイトすることないんだから」
「うちの状況だからやるんだろ。あの人らーのもとで勉強だけの学生でいられるとは思わない」
「そこは同感だよ。だから私もバイトしちゃったし。
でも、ふーは頑張りすぎて倒れるタイプだからそこんとこ心配なの」
「………」
閉口した。