白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
あー、いいなー、ああいうとこ。
男子女子で裏表あるのはちょっと苦手だ。
分別をもって男子には男子への、女子には女子への接し方をしているならまだしも、まるきり性格違うのは、どうしたんだよ頭打ったかと思う。
「今のが転校生か?」
静かな響き。
刹那から顔を向けると、滝篠だった。
珍しい。
滝篠から話しかけられるとか。
「そ。琴吹刹那。雅風に『キライ』宣言した女子」
諒平が応える。
こいつは自分から踏み込むことはないんだけど、話しかけられれば誰にも差はなく応対する。
いい奴。
けどな、おい。