年上ヴァンパイア




「そんなに焦んなって、大丈夫。
梨穏が望めばいいだけだから。」


「……うん。」


私は藤咲くんが消えないよう心のなかで何度も願った。

すると、藤咲くんの体がだんだん元に戻ってくる。


「梨穏…。」


藤咲くんは私を抱き締めた。


「すげぇ、震えてる。」



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