ダレにも負けないぐらい愛してやる



「これを使えって?」

コクリと頷いた。

「要らない」

眉を顰め響さんを見つめる。


「オレが勝手に連れてきたんだ、気にするな」


手の上に取りだした、お金を戻されると指の間から小銭が床にチャリンチャリンと落ちていき、落ちたお金を拾おうと膝を落とした。

「ほら・・・1円玉、大切にしろよ」

膝を落とした前に響さんが私の視線まで腰をおろし1円玉を手の平に乗せた。響さんのお財布は、分厚くて紙幣しか見えなかったけど、大切にしろよ・・・なんだか心地が良かった。



「荷物とか、何処に置いてあるんだ?」


病院を後にし車の助手席に乗っていると突然言われた。




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