ダレにも負けないぐらい愛してやる
部屋が薄暗い。ベッドルームから出てリビングのソファーに座り景色を見つめた。
「起きたのか?」
振り返ると上半身ハダカの響さんが後ろに立っていた。
・・・うっわぁ。慌てて正面を見つめドキッとした胸を抑える。
「何が恥ずかしんだ?」
恥ずかしいよ何度見ても響さんのハダカを見るのは恥ずかしい。
ふわっと響さんの香りがしてビクッとすると後ろから抱きしめられた。
わわわわぁぁダメ。心臓がいくつあっても足りない。
急いで響さんのスマホが近くに無いか探す。いつもならテーブルの上にあるか、響さんの、お尻のポケットの中。
テーブルの上に無いって事はポケット。
ふぅ~っと息を吐き、響さんの手に触れると動かした。
「欲しいのか?」
コクリと頷く。
「仕方ないな」
響さんは、抱きしめていた手を緩め私の頭に手を当てると自分の方に引き寄せる。
違うよキスじゃなくてスマホ。
慌てて響さんの口に手を当て頬を膨らませると響さんはクスッと笑う。