ダレにも負けないぐらい愛してやる


上目遣いに響さんを見ると『分かった』そんなそぶりでポケットからスマホを取り出し私の膝の上に置いた。


「で、何か言いたい事があるんだろ?」

私は、コクリと頷きスマホを手に取った。

何から話そう。ごめんなさい、からかな?それとも泣いていた理由から話した方が良いのかな?

ちょっと悩んでから後ろに居る響さんを見つめようとするとカプっと耳たぶを齧られる!?

ひゃぁっとカラダが飛び跳ねると同時に全身の力が抜けていく。

「何考えてんだ、オレと居る時は、オレ以外の事を考えるな、もし他の事が考えたい時は、オレに抱き付いてから考えろ」

言ってる意味は、分かるけど突然耳たぶを齧るのは反則だよ・・・


「所で腹は空いてないか?」

さっきまで後ろにいたはずの響さんが隣に座り私の頭を撫でる。

いつになく至近距離。

ちょっとだけ、お尻を横にずらしチラッと響さんを見つめた。離れたはずなのに、響さんは、私の手を引っ張り抱きしめる。

「・・・言いたい時に言えばいんだ」


響さんの抱きしめる腕の力が緩まると私の顔を上に向け、そっとキスを落としたのだった。















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