続・銀髪姫と不良幹部
「あいつならそれくらいでへこまねぇよ。逆に内緒にされた方がへこむ」


〝もちろん、俺も〟


史音は耳元でそう呟いた。


史音を見ると、悲しそうな顔をしていた。


史音にこんな顔をさせているのは私なんだっ。


どうしたら…あっ。


「し、史音っ!」


「ん?」


「私はもう大丈夫。ありがとう!」


お礼を言い、史音のネクタイを引っ張る。


引っ張られた反動で屈んだ史音に、そっと触れるだけのキスをする。


ちゅっ。


うわっ、やばいっ。


恥ずかしいよっ///


…あれ、無反応?


ちらっと史音を見ると、片手で顔を隠していて。


その手の隙間から、真っ赤になった顔が見えた。


こんな史音、初めてみるかも…。


お化け屋敷も怖いだけじゃないね。


「あ、いたいた!依亜、史音っ!どうやった、お化け屋敷は!」


「あれ、史音。顔真っ赤ですが、大丈夫ですか?」


私達の次に入った禅達も出てきた。


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