続・銀髪姫と不良幹部
「お嬢、音が止みました」


「え?」


組員の言う通り、音が止んだ。


何、中で何が起きてるの?


「っ…月影は…榎本依亜はどこだ!早く出せっ!」


「誰が出すか!」


「つぅか、お前に名前なんて呼んでほしくないね!」


あいつらはバカですか?


何張り合ってるのよ…。


「お嬢、どうしますか?」


んー、でも出るならこのタイミングがいいよね?


呼んでるわけだし。


「行くよ。呼んだら出てきて」


「はい」


よしっと、行きますか。


息を吸い込み、暗い倉庫の中へと静かに入る。


「早く呼ばねぇか!」


てか、こいつ誰ですか?


さっきから叫んでる男。


初めて会うのに、なんでこんなに偉そうなの?


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