続・銀髪姫と不良幹部

生みの親

今のところ気配が動く感じはないし。


怪我人の手当てをするなら今だな。


「とりあえずまだ手当てしてない怪我人を1箇所に集めてくれ」


「ああ。端っこに集めるよ」


「頼む」


走っていく史音に、追いかけるようにゆっくりと歩く。


…あ、そう言えば胡桃と瑠依はどこに行ったんだろう。


「っと、あれって…」


入り口にある二つの影。


一人は胡桃だ。


もう一人は身長的に男の人だろう。


そっか、仲直りできたんだな。


もう胡桃は大丈夫だ。


また今度お礼をするとして…今はこっちが先だな。


「依亜ーこいつどうするんや?縛っとくか?」


「禅」


って、禅が捕まえてるのって瑠依じゃねぇか!!


どこにいるかと思ったら禅に捕まってたのか。


禅は禅でドヤ顔してるし。


今の状況見ろよな。


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