続・銀髪姫と不良幹部

少年…月影はどこか余裕そうな顔だ。


月影の余裕はどこからやってくるのか。


それは月影の背後に現れた３人の少年と、今は倉庫にいるだろう仲間がいるからだろう。


｢…なぁ、君が手を出したやつ、どこのものか知ってんの？｣


ギラリと睨む月影。


それにゾクッしながらも男は答えた。


｢知ってるさ。あの弱い狼鬼の下っ端だろ？｣


男の言葉に、月影は男の顔すれすれに殴る。


壁にはヒビが入り、どんだけ力が強いのかわかる。


｢人は力だけじゃねぇ。仲間を売らねぇ心の強さが一番の強さだ｣


｢弱いって言って蹴飛ばすのは力を見せつけてるようにも見えるよね♪｣


月影の言葉に、〝表〟の口調で繋げていう狼鬼の幹部。


その笑顔が黒く見えるのは気にせいではないだろう。