続・銀髪姫と不良幹部
いつか相談してくれるだろうし。


聞かれたくないこともあるはずだろうしね。


だから今は聞かないよ。


「ありがとう」


「依亜?」


私が一番伝えたかった言葉。


面子のみんなにもそうだけど、3人には絶対伝えたかったんだ。


「狼鬼を守ってくれてありがとう」


「…狼鬼は大切な場所だからな」


「無くすのは嫌ですから」


「それに狼鬼が無くなったら依亜、泣くやろ?」


くすっ。


そう言ってるけど、みんなは狼鬼が大切なんだよね。


私は知ってるよ。


他の族が狼鬼を襲ってこないように、みんなが威嚇してるのを。

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