続・銀髪姫と不良幹部
『はい。それだけですね』


「そう。予定が入ったから、何も入れないで」


『わかりました』


うん、これで日曜日は大丈夫ね!


「忙しい時にごめんなさい」


『いえ。では、私はこれで』


電話を切り、ポケットへ入れる。


はぁ…次は史音か。


「史音、大丈夫?」


「なんとか…」


なんとか…って、本当に大丈夫なのかな?


「うん、…さっきの人、秋月は私の秘書よ」


「秘書?」


「うん、一応これでも仕事してるからね。お父さんがつけてくれたの」


あの時は驚いたんだよね〜。


いきなり秘書って言って連れてくるんだもん。


「そっか」


「うん」


史音はそれだけ言うと、また抱きしめてきた。


さっきより強い力で。


「日曜日どこ行く?」


「あ、私ね、遊園地に行きたい!」


デートは遊園地ってずっと夢見てたんだよね!


まぁ、そんなキャラでもないけど。


「ん、じゃあ、日曜日は遊園地な」


「うん!」


仕事と学校さえ頑張れば、デートの日がくる。


それまで頑張らないとね!


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