同居人は女社長
オスカーは営業部長補佐でレッドと同い年で友人である。
仕事よりもおしゃべりの方がじつは得意なんじゃないかと思われることもあるが、レッドはこの人なつっこくて客あたりのとてもいいところをかっている。
「そういえば・・・エリンティアって対外的には男性に興味なしって触れ回ってたみたいだ。
たぶん、お偉方のじいさんにでも知恵をつけられてたんだろうな。
それがさ・・・男と一緒に仲良く町を歩いてたなんてことになれば、男は無理なんていえないだろ。」
「なっ・・・(ってことは俺のせいで、エリンはリガオンと結婚させられてしまうってことなのか・・・。
そうだったら俺はどう責任をとったらいいんだ。
それにいくらうちの役員でもリガオンと結婚なんかしたら、彼女の自由がなくなってしまうんじゃないのか。
うちの家族だってみんな落ち込んでしまうな・・・しかも原因が俺だなんて。)」
「レッド、おい、どうしたんだ。顔が真っ青だぞ。
営業と報告で3日徹夜続きでも元気なおまえがどうしたんだ?」
「すまん、ちょっと具合悪いから、医務室いってくるわ。」
レッドはオスカーにじつはエリンはうちにいる・・・と言いたい気分だったが、彼の口の軽さを考えるとこの話だけはとても相談できないと判断したのであった。
しかし、こんなこと相談できるのは・・・?
医務室でハッと気が付いたレッドは携帯電話で弟のラングリオに電話をした。
「はい、ラングリオ・メイタスですが・・・あっ、レッド兄さんか。
こんな時間にめずらしいねぇ。どうしたの?」
「ラング、大変なんだ。
おまえは知ってるか?うちの常務のリガオン・ラオバルトとエリンの婚約の準備がされてるんだ。
うちの会社じゃ、これで負債がなくなるとか給料が安泰だなんて盛り上がってる。」
「ああ、それねぇ。困ったニュースだよね。
リガオンの亡くなった父親についてたヤツらがリカオンをかつぎだしたんだよ。
リガオン個人はエリンの幼なじみだから、友達には違いないんだけど、エリンも結婚なんて考えてなかったみたいだ。
それに、ガオンティル社の多額の借金だってまだ原因が究明されてないんだよな。
原因もわかっていないのに、エリンを食い物にしようなんてひどいヤツらだな。
リガオンの父親が最近亡くなったせいもあるが、エリンが兄貴と目撃されちゃったのがとてもマズイよな。」
「悪い、そんなに彼女がマークされてたなんて俺も知らなくてさ。
軽い気持ちで案内してしまって・・・びっくりしてるんだ。」
「俺もそれはわかってる。
兄貴がクリセラたちと同じように楽しいところに連れて行ったってのは、エリンもとても喜んでいたからね。
それはたぶん、心配はいらないよ。
問題は、それをネタに婚約を押してくるヤツらだ。
多額の借金の原因究明が先だから、時間を稼がないと!」
「それならさぁ・・・男ついでということで・・・俺がエリンをさらうっていうのはどうだ?」
「誘拐するのか?それは大胆すぎるだろ!」
「じゃあ、どうすればいいんだ・・・。」
「エリンにきいてみるよ。
彼女は飛び級でリガオンといっしょに勉強したこともあるから、ちゃんと考えてると思う。
結婚して、そっちの会社が正常化するなら買収も考えられるけど、メリットがなさすぎるから、リガオンとならいい案が出るんじゃないかな。」
「そうか?なんかそれはリガオンを信じすぎてないか?
気にくわねぇ。」
「まあ、1日だけ時間をくれよ。
俺もきいてみるからさ。」
仕事よりもおしゃべりの方がじつは得意なんじゃないかと思われることもあるが、レッドはこの人なつっこくて客あたりのとてもいいところをかっている。
「そういえば・・・エリンティアって対外的には男性に興味なしって触れ回ってたみたいだ。
たぶん、お偉方のじいさんにでも知恵をつけられてたんだろうな。
それがさ・・・男と一緒に仲良く町を歩いてたなんてことになれば、男は無理なんていえないだろ。」
「なっ・・・(ってことは俺のせいで、エリンはリガオンと結婚させられてしまうってことなのか・・・。
そうだったら俺はどう責任をとったらいいんだ。
それにいくらうちの役員でもリガオンと結婚なんかしたら、彼女の自由がなくなってしまうんじゃないのか。
うちの家族だってみんな落ち込んでしまうな・・・しかも原因が俺だなんて。)」
「レッド、おい、どうしたんだ。顔が真っ青だぞ。
営業と報告で3日徹夜続きでも元気なおまえがどうしたんだ?」
「すまん、ちょっと具合悪いから、医務室いってくるわ。」
レッドはオスカーにじつはエリンはうちにいる・・・と言いたい気分だったが、彼の口の軽さを考えるとこの話だけはとても相談できないと判断したのであった。
しかし、こんなこと相談できるのは・・・?
医務室でハッと気が付いたレッドは携帯電話で弟のラングリオに電話をした。
「はい、ラングリオ・メイタスですが・・・あっ、レッド兄さんか。
こんな時間にめずらしいねぇ。どうしたの?」
「ラング、大変なんだ。
おまえは知ってるか?うちの常務のリガオン・ラオバルトとエリンの婚約の準備がされてるんだ。
うちの会社じゃ、これで負債がなくなるとか給料が安泰だなんて盛り上がってる。」
「ああ、それねぇ。困ったニュースだよね。
リガオンの亡くなった父親についてたヤツらがリカオンをかつぎだしたんだよ。
リガオン個人はエリンの幼なじみだから、友達には違いないんだけど、エリンも結婚なんて考えてなかったみたいだ。
それに、ガオンティル社の多額の借金だってまだ原因が究明されてないんだよな。
原因もわかっていないのに、エリンを食い物にしようなんてひどいヤツらだな。
リガオンの父親が最近亡くなったせいもあるが、エリンが兄貴と目撃されちゃったのがとてもマズイよな。」
「悪い、そんなに彼女がマークされてたなんて俺も知らなくてさ。
軽い気持ちで案内してしまって・・・びっくりしてるんだ。」
「俺もそれはわかってる。
兄貴がクリセラたちと同じように楽しいところに連れて行ったってのは、エリンもとても喜んでいたからね。
それはたぶん、心配はいらないよ。
問題は、それをネタに婚約を押してくるヤツらだ。
多額の借金の原因究明が先だから、時間を稼がないと!」
「それならさぁ・・・男ついでということで・・・俺がエリンをさらうっていうのはどうだ?」
「誘拐するのか?それは大胆すぎるだろ!」
「じゃあ、どうすればいいんだ・・・。」
「エリンにきいてみるよ。
彼女は飛び級でリガオンといっしょに勉強したこともあるから、ちゃんと考えてると思う。
結婚して、そっちの会社が正常化するなら買収も考えられるけど、メリットがなさすぎるから、リガオンとならいい案が出るんじゃないかな。」
「そうか?なんかそれはリガオンを信じすぎてないか?
気にくわねぇ。」
「まあ、1日だけ時間をくれよ。
俺もきいてみるからさ。」