ある男子高校生の恋愛事情
そうだ。あと一つだけどうしてもやりたいことがある
「千夏、ちょっと立って」
千夏を座ってるオレの前に立たせたら
ちょうど顔の位置が同じになる
「はい。あっち向いて」と後ろを向かせた
「なあに?」
「ちょっと髪あげて」
「?」
千夏のうなじに顔を寄せた
「ひゃっ!?何??」
「動くな」
逃げようとしたからお腹を捕まえた
「ちゃんと髪持ってて」
「………カズくん」
「ん?」
「これは何?」
「あまり説明したくないんだけど」
“浴衣”と“型抜き”がダメだったんだ
残るは“うなじ”しかない
「………もしかして、うなじフェチ?」
「んーまあ、本当はどこでもいいんだけど」
「………カズくんは、変態ですなあ」
「はい。そうですよ」
「………カズくんは、エッチですなあ」
「はい。そうですよ」
「何を開き直ってるのさ」
いいんだ。別に
本当のことだし
それに
「千夏限定だし」