ある男子高校生の恋愛事情
ベッドに横になって天井を見る
木目がグルグルと回って
襲いかかってくる
だから目を閉じるけど
グルグルは頭の中まで入ってくる
“ほら、起きて”
千夏がいないから起こしてくれる人がいない
一人じゃ起きれない
―暑い
クーラーのリモコンに手を伸ばした時に
カレンダーが目に付いた
……………
暫くカレンダーを眺めてから
次に携帯電話を手に取った
プルルル…
8回目のコール
「…瀬戸、悪い。オレ、明日の部活休む」