ある男子高校生の恋愛事情
坂を下りても
千夏がオレに捕まったままだったから
ひどく嬉しくなってしまって
遠回りして帰った
例えば
家に帰ったらご飯が出来てたり
気づいたらトイレットペーパーが新しくなってたり
バスケだって
ボールをパスしても
受け取ってくれる人がいなかったら
成り立たない
当たり前のことを
誰かがしてくれてて
それに気づかずに今まで生きてた
今までずっと
当たり前にしてきたことが
ものすごく
大事で
大切な事なんだって
初めて知った