Rain~不良彼氏~
「だ、いじょ…ぶ」
やっとのことで出した声は
やっぱりまだ掠れたままで、
そんな声を聞いたからか
私の手を掴む鬼神の力が一瞬強くなった。
黙ったままの鬼神。
「リュウ!ミウいたか!?」
そんな沈黙を破ったのは
いつもより少し大きいハルトの声。
「…あぁ、そっちは?」
「………ダメだ、やっぱ誰もいねぇ」
「そうか」
「ここもただの空き倉庫っぽいし、溜まり場って感じではねぇな」
重たい空気が流れる。
私が捕まったりなんかしたから…