Rain~不良彼氏~
鬼神に抱えられたまま
いつもの部屋に入るとアキラが
難しい顔でパソコンを叩いていた。
「アキラ、どうだ?」
鬼神が声をかけたところで
やっと私たちに気づいたアキラ。
「あ、おかえり……ミウ」
そう一言、複雑そうな顔をしたまま
私の頭をポンっと一度撫でて
視線を鬼神に向けた。
「……何人かに探らせてるけど手がかりがない」
「そうか…」
「あの女達も、攫った男達も…あの場所にいたやつらと繋がりないみたい。男の方尋問してるんだけど口堅いみたいで、時間かかりそう」
「…お前も少し休め」
鬼神はそれだけ言うと
また足を進めた。
みんなはその後ついてこなくて
私は初めてここにきたときの
部屋に連れてこられた。
ここに入るのは2回目だ。