Rain~不良彼氏~
「やられてないから、何もされてない」
未だに不審な目を向けてくる鬼神。
そして、しばらくの沈黙の後
ゆっくりと鬼神の手が伸びてくる。
「…じゃあ、コレなんだよ」
そう言って鬼神が触れたのは
私の首。そう、首。
ん?なに?首がなに?
「赤くなってんだけど?」
そう言われて気づいた。
あの男が去り際につけたやつか…
「ちょっと、あったこと説明していい?」
「………」
鬼神は複雑そうな顔のまま
垂れ流しだった私の涙を
自分の指で拭ってベッドに腰をかけた。