Rain~不良彼氏~
「……笑わせないでよ、私の為?私に何かあってからじゃ遅い?全部自分の為でしょ?私が何かしでかせば迷惑かかるもんね?世間体悪いもんね?」
これは東堂に向けての言葉ではない。
それは東堂も分かっている。
「違います!貴方は勘違いしてっ…」
「うるさいっ!アンタまで私にそんなこと言うの!?」
「……っ!」
「言ったでしょ!もう、戻りたくないんだってば!!」
珍しく怒鳴った私に
何も言わなくなった東堂。
「……ごめん、分かってるから。ちゃんと分かってる…約束も守る。もう少しだけ放っておいて」
それだけ言って、
私は通話を切った。