Rain~不良彼氏~
「……はなしてって」
「………」
「ねぇ…」
「………」
「てか!痛いってば!!!…っ!痛!!」
痛いといってようやく立ち止まった鬼神に
そのままの勢いで突進した私。
掴まれていない方の手で
鬼神の背中にぶつけた鼻をさする。
これ、絶対赤くなるやつ…
「言い訳は?」
突如、真上からきこえてきた
地響きのような声。
顔を上げれば鬼神が
物凄い剣幕で私を睨んでいる。
「…言い訳なんて、ない」