マリの毎日
「俺、俺……やっぱ、無理だ、マリとは一緒にいられない。これから先、ずっとお前のこと好きでいるの、無理だよ……」


さっきのふざけたシーンから突然別れ話ときましたが、意外にもマリは冷静に対処しました。


「えっ……でも、今は? 今は好きなんでしょ? そうだよ。ねえ! だったらなんで今別れようなんて言うの!? ねえってばヨシ君!」

「辛いんだ……マリといると……んと……ていうか、嫌なんだ。
最近ちょっと無理なんだよね。こわキャラとか知らなかったし…………つーかなんでつき合ってんのって感じじゃね?
あれ? そーいえば俺D組のキーコちゃんが好きだったんじゃーん(♪・3・)何やってたんだろ? あ? まだいたの? さっさと帰れよばーか」

え? え? え? ヨシ君? だんだん怒ってきてる……というか、酷くなってきてるというか……とにかくマリちゃんピーンチ!

ここはこうして叫ぶべし!


「いいいやああああああああー!」


ダンッ


(……マリ! マリ! おーい! 大丈夫か! マリ……!)


どこかで優しい頃のヨシ君の声がする……ああ、ロミオ。私は出会った頃に戻りたい。
そしてあなたに全てを捧げます。富も、権力も……。


「そんな富とか権力とかねえだろ」

「はっ!」


がばっ
マリは起き上がりました。なんと気を失っていたようです。


「うるうるうるうる……やっぱり夢だったのね! ヨシ君は私を嫌ってなんかいなかったんだわ! ヨシくーん!」


ぎゅっ!


「マママママ……マリ? Σ(・Д・〃)」


すぐに照れちゃうシャイボーイ。
そんなところも大好きよ。
ずっと私の傍にいてね。
Dear my sweet boy, Yoshi……
――完――








「……ってそんなわけねーだろ!」

「あはっやっぱり?」


あはっじゃないでしょ、あはっじゃ。
勝手に物語ひとつ終わらせる権限をあなたなんぞに持たれてはたまったものじゃありません。
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