マリの毎日
それからまあなんやかんやきゅうり切ったりチーズ割いたりと、およそ無駄だと思われる装飾をかまぼこの詰められたちくわに施し、マリルイはふうとため息をつきました。


「「で……できたあー!」」


家をもグラリと揺るがすような音量で2人は叫びました。


「ちくわ、やっとできたね! ルイコ」

「マリ、これは普通のちくわなんかじゃなくってよ。”マリルイ特製スペシャル☆ワンダフォーちくかま”よ(´∟_`)Γ=3」


こいつ、センスねー。とか心の中で思ってるマリちゃん。

マリの心を見透かしたかのようにルイコはむっとして言いました。


「じゃー、あんたならなんて名付けんのよ」

「ふっふっふ……よくぞ聞いてくれました!」


ああ、聞かなきゃよかった。


「名付けて”プリティープリンセスマリルイ特製☆だーいすきなあなたに愛を込めて、ち・く・か・ま~とぼけてるあなたも大好きだよ。ごめんね~”でーす!」


長。

マリはふーんと鼻高々です。


「こいつ、センスねー」


ルイコさんに至ってはもろ口に出してます。


「何よーう! ルイコよか、ま・し」

「あたしの方がまし!」


ぎゃーぎゃーと猫のように喧嘩始めちゃいました。ああもう鬱陶しいったらありゃしない。自分がましだと言い合って何が楽しいのか。どうせなら自信持って言いなさいよ。なのに、ましって。


てゆーか、いいんですか。チョコがどーとか言ってませんでしたっけ。

まあナレーターに伝える義務はないんで、いいんです。ほっときましょう。




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