あの花のように
転機
***
月日は流れ、私達は中学3年生になった。
中学校最後の総体も終わって部活を引退した頃だった。
「なっちゃ~んっ学校行こ~」
珍しくなっちゃんが朝、迎えに来ないので私がなっちゃんの家に行くと
「葵ちゃんごめんね~。捺、具合悪いみたいだから学校お休みさせるわね」
玄関からなっちゃんのお母さんの陽子(ようこ)さんが出てきた。
「なっちゃんにお大事にって言っておいてください」
「ありがとう葵ちゃん」
「いえいえっ!じゃあ行ってきます」
「気を付けてね~」